風水と方角の関係性とは?どの方角がいいの?
風水で方角が重要な理由とは
風水で重要な要素の一つに、方角(方位)があります。風水にとらわれない人でも、土地探しや家づくりの際には「南東の角地を探している」「北東(鬼門)の土地は縁起が悪そうだから避けたい」など、方角を気にされている方は多いことでしょう。
先人たちの教えが詰まった風水でも、統計や環境の観点から方角を重視しており、それぞれの方角に意味を持たせています。
ここで、風水と方角の関係について紹介しましょう。
八卦と土地の形状について
風水で、土地の形状の良し悪しでいわれることに「八卦(はっか)」という考えがあります。
八卦とは、8つのエネルギー(運気)のこと。風水では、すべての事象はこの8つのエネルギーに分類されるとしています。
そして、そのエネルギーは東西南北と、北東、南東、北西、南西という八方位から、それぞれ異なる運気が流れてくるとされます。これをバランスよく受け止められる形状の土地が、風水的にはよいとされるのです。
ちなみに、もっともよい形状が矩形(四角形)です。長方形や正方形の土地なら、八方向からの運気をバランスよくとらえることができるため、家族が末永く幸せに暮らせるとされます。
また、その土地に建てる家も四角形。重心がとれて安定した家になることから、災害にも強い家が建てやすいでしょう。
これが変形した土地だと、四角形の建物をつくると建築面積は土地面積に比べてグンと小さくなりデッドスペースが生じます。土地いっぱいにつくろうとすれば欠けがあったり変形した形の家になったりして、建設コストがアップするというデメリットも。四角の土地のほうがメリットは大きいのです。
四神相応の地とは
風水でもうひとつ忘れてはいけないのが、「四神相応(しじんそうおう)の地」です。これが風水理論上、もっとも幸せになれる土地とされます。
四神とは、文字通り4人の神様のこと。青龍、白虎、朱雀、玄武という神様が、それぞれ東西南北の方位を司っています。
- 東を司る青龍は、天から雨を降らせ農作物の実りをもたらす神様で、風水では「川」や「砂」を意味します。
- 西の白虎は、夫婦円満、子宝と安産をもたらす神様。人々が集まる「道」があれば家庭内に活気が出るでしょう。
- 南は「朱雀」。赤い鳥の鳳凰で、災厄を祓い福を招くとされます。風水では「低地」や「池」。
- 北の「玄武」は亀と蛇が合わさった容姿をしており、長寿と富を招くとされます。風水では「山」です。
これらの神様がそろっている土地、すなわち「東には清らかな川が流れ、西には道が続き、南は広く開けた土地があり、北は山や丘陵がある」土地こそが、風水的に最高の場としています。
四神相応の地の方角には意味がある
四神相応の地は、単なる伝説とかではありません。有益な土地を探すうえで、各方角にそれぞれ意味があるのです。
まず、東に川があると家のなかに朝日が入り、太陽のエネルギーを得やすくなります。
反対の西は、太陽が沈む方角。エネルギーを奪われることから、広い道をつくって往来する人を増やすことで活気が出るとされます。
南には低地や池。低い土地だと、太陽の光が家のなかまで入り込み、明るい室内がつくれるのです。
そして北は山。高いものがあれば、強い北風を防いでくれるということです。
この条件がそろっていれば、一年を通して快適に過ごせる吉相の土地といえるわけです。
逆に凶相の土地は、東や南に高い山があって太陽の光が入りずらく、北や西が開けているため北風や強い西日が差し込む土地となります。こんな土地で快適に過ごすには、さまざまな対策を施す必要があるでしょう。
京都は四神相応の地?
四神相応の地に適した土地を探しても、なかなか見つからないのが実情でしょう。
しかし、この概念にピッタリの街があります。それが、古都・京都です。京都御所あたりから見ると、東に鴨川、西には山陰道、南には土地が開け巨椋池などもあり、北には貴船山や鞍馬山がたたずみます。千年以上の歴史を持つ街は、風水でも最高の地だったのです。
こうした四神相応の地を求めて、不動産情報を調べている方も多いかと思います。ただし、四神相応の地であっても、仕事や学校など生活に支障をきたすような地であれば、そこは凶相の地でしょう。条件が一つ欠けても、家相でカバーするなど柔軟に考えながら土地を探したほうが、本当によい土地が見つかるかもしれません。
中国の風水に鬼門はない?
土地選びをされている方なら、「鬼門」を気にされている方も多いと思います。
鬼門とは、悪い気の流れ道。北東の鬼門から南西(裏鬼門)に向かって流れているため、この方角を向いた土地はよくないといわれます。
実は、中国で生まれた風水には「鬼門=よくない土地」という概念はありません。もちろん中国にも鬼門という概念はありますし、そもそも鬼門は中国から日本へ伝来したのものです。
しかし、日本独自の陰陽道において鬼門の概念は中国のそれとは大きく変わり、「鬼門=忌み嫌う」という日本独自の文化が生まれたとされます。
なぜ鬼門がよくないのか
陰陽道では、方角にも陰陽の区分があります。陰は北と西、陽は東と南です。陰と陽の境に線を引くと、北東から南西にかけて通る道となります。この線上は、とても不安定な通り道。それが、鬼が出入りする道だと考えられ、北東の鬼門、南西の裏鬼門は忌み嫌われるようになったと考えられています。
「鬼門=よくない」といわれるようになったのは、これだけではないようです。
陰陽道が生まれたのは京都。その中心街から見て北東には、延暦寺で有名な比叡山があります。ここには昔、山族が多く住んでいたとされ、京都の人は北東には近づかないほうがよいと忌み嫌うようになったという話もあります。
ちなみに、伝統的な中国の風水にも日本の鬼門と同じようなものとして「黄泉八殺(神殺)」という概念があります。これは玄関が向く方位を基準に、トイレや浄化槽などを設置してはいけない間取りについて教えたもの。八方位より細かい二十四方位で区切って判断され、このタブーを犯した間取りは、病期や事故が絶えないとされます。
現実的には湿気が多く嫌われる鬼門
鬼門は迷信、といっても、家づくりでは鬼門がカギとなることが結構あります。
北東の方角は、日の当たりにくい場所です。このため、ジメジメと湿気がこもりやすく、結露やカビが生じやすくなります。
トイレを北東に置かないほうがよい、といわれるのも、湿気が多くて臭気が漂いやすい場所だから。水洗トイレがなかった時代には、北東にトイレを設けると臭いが充満し、不衛生な環境になりやすい。だから、きれいに清掃するようにといった先人たちの教えがあるのです。
現代の環境にあわせて考えることも大切
鬼門に代表されるように、古来の中国から伝わった風水は日本の気候や環境にあわせて、その概念が変わったものもあります。
時代が進めば、新しい教えや必要のない教えも出てくるでしょう。私たちの生活環境が変わるとともに、風水の理論も現代の日本の家事情に適したものへと改めることが求められる時代かもしれません。
家づくりは一生に一度の大イベント。何千万円とする高価な品ですから、とにかくこだわりたいという想いがあって、当然です。
しかし、基本的なところに立ち返れば「家族が末永く幸せに暮らせる土地」を探すのにこだわることも重要なファクター。そのこだわりを、先人の知恵や経験から具現化した教えが風水です。風水を通じて、本当の幸せが手に入る土地探し・家づくりを進めてみませんか?
監修紹介
NPO法人「幸せな家づくりの研究会」理事長 山根 維随
「家族を守る家」のつくり方をお教えします

もくもく村創始者
NPO法人「幸せな家づくりの研究会」
理事長 山根 維随
自身のシックビル症候群の経験から、住まいと健康との関係に興味を抱き、住宅事業に参入。化学物質による健康被害のリスクが少ない、自然素材の無添加住宅を提案しています。実体験で感じた、「家族が幸せに暮らすには、風水を取り入れることも大切」という考えのもと、風水の観点から見た土地の鑑定を含めた、「良い土地」探しから請け負い、「家族が幸せになれる家」のプランニングまで総合プロデュースしています。
山根氏が講師の家づくりセミナーは、風水だけではなく、素材の話から住宅ローンの話までの充実した内容を無料で聴講できる人気のセミナーです。
もくもく村(株式会社アンジコア)

https://www.mokumoku-mura.com/
株式会社アンジコアは、健康で幸せな家族のための家には風水も重要であると、風水を用いて設計した家づくりをしています。そのアンジコアが運営する「もくもく村」は、「健康で幸せな家族の在り方、暮し方・住まい方」を提案したいという想いから設立された、健康住宅に特化した住宅展示場です。場内には、天然素材のみを使用した、風水設計の無添加住宅など6棟を展示。漆喰や無垢、その他の自然素材が持つ心地良さを体感できます。
風水の理論を取り入れた住まいも、こちらの展示場で体感できます。
モデルルームのほか、子どもたちが自然のなかで遊べるアスレチックや遊歩道、園内で採れた野菜を使ったレストランなども完備し、週末を中心に多くの方が訪れています。
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